化粧品


Cosmetics

化粧品

三相乳化法は界面活性剤を必要としない乳化である。従って、界面活性剤フリーの化粧品類の調製が可能である。クリーム、化粧水、クレンジング、日焼け止めなど多岐の化粧品類を調製することが可能である。また、三相乳化物は簡単に混合することができるため、様々な機能性化粧品基剤の乳化物を適宜混合することが可能である。このことにより、個別の利用者の肌に適合した化粧品を調製することができる。

また、三相乳化法で調製したエマルションは、油滴径が大きいエマルションでも合一せずに安定である。そのため、粒子径の異なるエマルションにより、肌への触感が異なる化粧品の調製が容易にできる。

技術

化粧品においてはベタツキ、乾燥、肌刺激、有効成分の浸透性、塗布後の肌触り、テカリや化粧崩れなどが多く問題になる。三相乳化法は界面活性剤の代わりに柔らかい親水性のナノ粒子によって乳化するために、従来の化粧品に比較して、塗布後の肌への馴染みがまろやかになり、その上化粧による肌刺激や化粧崩れが改善できる。さらに、親水性粒子を使用しているため、特殊なクレンジング剤を使用しなくても、通常の石けんで洗浄が可能である。

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界面活性剤を使用した従来のエマルションを混合すると分離してしまうため追加の活性剤が必要になるが、三相乳化技術で調製したエマルションはエマルション同士を任意の割合で混合しても安定を維持できる。

研究結果

1. 肌荒れした皮膚の回復

人工的に肌荒れを起こさせた部位に対し、三相乳化で調製したクリームと界面活性剤で乳化したクリームを塗布した結果から、三相乳化クリームの方が皮膚の回復が早いことが確認された。 

2. ラメラ状の球状液晶エマルションの調製

皮膚の構造と類似しているラメラ状液晶を用いると、有効成分の皮膚への浸透性が向上すると考えられている。そこで、ラメ液晶を形成する油剤について、三相乳化でエマルションを調製した。

下記にエマルションの顕微鏡写真を示す。

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(a) エマルションの全光写真                      (b) (a)と同一視野の偏光写真

偏光写真からわかるように、三相乳化エマルションは全ての油滴において黒十字が観察できる。これは三相乳化エマルションは大きな粒子で安定なエマルションを調整できることを示している。これにより油剤の性質を活かした製品開発が可能になった。